この記事ではカメムシ対策でベランダにネットを使う最強の方法についてご紹介しています。
「またカメムシがベランダに…」そんな悩み、ありませんか?
毎年のように秋になると、突然現れては嫌な臭いを放ち、洗濯物にまでついてくる厄介なカメムシ。
特にマンションやアパートのベランダでは、「どこから入ってきたの?」というほど侵入されてしまうことも。
この記事では、ベランダのカメムシ対策を詳しくご紹介しています。
この記事でわかること
- カメムシは暖かいところや光を好んでやってくる
- 高層階のベランダにもやって来るので油断は禁物
- ベランダのカメムシ対策として目の細かいメッシュの防虫ネットを使うのがおすすめ
- 賃貸でも防虫ネットを張ることができる
- 防虫ネットと合わせてカメムシが嫌がるハッカ(ミント)の香りを使うのも効果的
では、詳しく見ていきましょう。
カメムシがベランダに来る原因とは?
まずはカメムシがベランダに来る原因についてご説明します。
カメムシの習性や行動パターンを理解して、対策を考えましょう。
カメムシの習性と行動パターン
カメムシは春から秋にかけて活発に活動する昆虫で、特に気温が上がる初夏から秋にかけて大量発生しやすくなります。
彼らは日光を好み、暖かい場所に集まる傾向があるため、南向きや日当たりの良いベランダは格好のターゲットになります。
また、植物の汁を吸って生きているため、ベランダに植物や花が置かれている場合、それがカメムシの誘因になります。
カメムシは越冬する!
さらに、カメムシは越冬するために秋になると建物の隙間や窓のサッシ、ベランダの手すりのすき間などに入り込もうとします。
その際に大量にベランダに集まり、ネットのない家庭では室内にまで侵入してくることもあります。
飛行能力が高く、数メートルの高さでも容易に飛んでくるため、高層階でも油断できません。
このように、カメムシの習性と行動パターンを知ることは、効果的な対策を行ううえで非常に重要です。
ネットなどの物理的なバリアに加えて、ベランダを「居心地の悪い場所」にすることもポイントです。
ベランダがカメムシに狙われやすい理由
カメムシがベランダに集まりやすい最大の理由は、暖かさと食べ物(植物)があることです。
特に洗濯物が干されている場所や、植木鉢が多いベランダは、カメムシにとって快適な環境となります。
花の香りや柔らかい葉のある植物は、カメムシが好むポイントです。
また、ベランダは風通しがよく、建物の構造上、風の通り道になるため、カメムシが飛んできやすい通路でもあります。
加えて、窓ガラスが光を反射するため、光に引き寄せられる習性のあるカメムシが集まりやすくなるのです。
集合住宅などでは、隣の家が植物を多く置いていたり、駆除対策をしていない場合、その影響で自宅のベランダにもカメムシが流れてくるケースもあります。
自宅だけでなく、近隣の環境も含めた対策を検討することが大切です。
高層階でもカメムシは来る?
「うちは10階だから虫なんて来ないよ」と油断している方もいますが、実はカメムシは意外にも高層階まで飛んできます。
特に風に乗ってふわふわと漂うように飛行するため、ビルの12階や14階でも発見された事例が報告されています。
カメムシは「光に向かって飛ぶ」性質を持っているため、上の階ほど夜間の室内光が目立ち、結果として高層階にも飛来するのです。
さらに、高層階は風通しが良く、飛行中に風で押し上げられたカメムシがそのままバルコニーに着地することもあります。
ですから、階数に関係なくカメムシ対策は必要です。高層階でも油断せず、ベランダのネットや忌避剤を活用してしっかり対策しましょう。
季節ごとのカメムシ出現傾向
カメムシは一年中見られるわけではなく、特定の時期に集中して出現します。特に多いのは次のような季節です。
(表は横にスクロールできます)
季節 | 特徴 | 発生状況 |
春(4~5月) | 冬眠から目覚める | 数は少ないが、徐々に活動開始 |
夏(6~8月) | 活動のピーク | 植物を求めてベランダに多数出現 |
秋(9~11月) | 越冬準備 | 室内に入り込むリスク増大 |
冬(12月~3月) | 冬眠中 | 基本的に見かけないが、室内に潜んでいる場合も |
特に注意が必要なのは「秋」です。
越冬のために家の中に入り込もうとするため、窓やベランダにネットを張るなどの対策が不可欠になります。
春先も、冬眠から覚めたカメムシが再び活動を開始するので油断は禁物です。
ニオイの原因になるカメムシの防ぎ方
カメムシは「臭い虫」とも言われるほど強烈なニオイを発します。
これは敵から身を守るための防御手段であり、刺激を与えると臭い分泌液を噴射します。
この臭いは数日間残ることもあり、衣類や室内に染みつくと非常に不快です。
ニオイの被害を避けるには、そもそもカメムシを「入れない」ことが大切です。
ベランダや網戸に防虫ネットを張って物理的に侵入を防ぎ、室内に入り込ませない工夫が必要です。
さらに、洗濯物に付着して家に持ち込んでしまうケースも多いので、取り込む前にしっかり確認し、場合によってはベランダではなく部屋干しに切り替えるのも効果的です。
殺虫剤を使う場合も注意が必要です。
直接スプレーすると死ぬ前にニオイを出すことがあるため、カメムシ専用の無臭タイプや、接触せずに駆除できるアイテムの使用がおすすめです。
放っておくとどうなる?カメムシ被害の実例
カメムシを甘く見ていると、思わぬ被害を受けることがあります。たとえば、以下のような実例があります:
- ベランダの洗濯物に複数匹付着し、室内に持ち込んでしまった
- 室内に侵入してテレビや照明の裏などに隠れ、夜間に飛び回って騒音と悪臭で睡眠妨害
- 網戸の隙間から侵入してキッチンに出現、食品周辺の衛生問題に発展
- 大量発生して窓一面がカメムシだらけに…
一匹だけでも臭いでストレスになるカメムシですが、複数匹になると生活の質が著しく下がります。
特に小さなお子さんやペットがいる家庭では、衛生面や健康面の懸念も大きくなります。
事前の対策でこうしたトラブルを回避することがとても重要です。
ベランダに設置するネットの種類と選び方
ベランダのカメムシ対策としてネットを使う方法について解説していきます。
市販の防虫ネットの特徴と違い
カメムシ対策に使える防虫ネットには、さまざまな種類があります。
市販されている防虫ネットの多くは「虫除け全般」を目的としているため、蚊やハエなどの小さな虫にも効果があります。
ですが、カメムシはある程度の大きさがあるため、適切なメッシュサイズであれば十分に防ぐことが可能です。
市販ネットには、以下のようなタイプがあります。
ネットのタイプ
- 簡易型(クリップで取り付けるタイプ):設置が楽で、賃貸にも向いているが、風で外れやすい
- 粘着テープ固定型:強力に固定できるが、取り外しがやや面倒
- マグネット式:開閉が簡単で、窓にも対応。通気性が良いが、隙間ができやすい
- チャック付きネット:人の出入りも可能で、ベランダ全面を覆える
目的や設置場所によって最適なタイプは異なるため、生活スタイルに合わせて選びましょう。
素材選びで変わる耐久性と防御力
防虫ネットの素材によって、耐久性やカメムシへの防御力が大きく変わってきます。
以下の素材が主に使われています。
(表は横にスクロールできます)
素材 | 特徴 | 向いている要素 |
ポリエステル | 軽くて扱いやすいが劣化しやすい | 短期間の使用や仮設用 |
ガラス繊維 | 耐熱性・耐候性が高い | 長期間使いたい人向け |
ステンレス製 | 最強の耐久性。ペットのひっかきにも強い | 永続的な設置を考える場合 |
ナイロン | 安価で入手しやすい | コスト重視の対策 |
素材が弱いとすぐに破れたり風で飛ばされたりするため、ベランダに常時取り付けるなら、風雨に強い素材を選ぶことがポイントです。
メッシュサイズの選び方とその効果
防虫ネットの効果は、メッシュサイズ(網目の大きさ)によって大きく左右されます。
カメムシをブロックするためには、網目のサイズが1.5mm以下のものを選ぶのが理想です。
(表は横にスクロールできます)
メッシュサイズ | 対応する虫の種類 | カメムシへの効果 |
約1.0mm | 蚊・ハエ・コバエ | ◎ 非常に効果的 |
約1.5mm | カメムシ・ガ | ○ 一般的に問題なし |
約2.0mm以上 | 小動物や鳥 | △ 隙間から侵入の恐れあり |
細かすぎると風通しが悪くなり、ベランダが蒸れる原因にもなるので、バランスの良いメッシュを選ぶのがポイントです。
おすすめ防虫ネット

この画像のように目が細かいメッシュのネットで、ベランダなど設置したい場所に合わせてカットできるものがおすすめです。
防虫ネットはダイソーやseriaなど100均ショップでも売っていますが、耐久性はそれほどありません。
早くに劣化するので、少し値段は上がっても丈夫なものを選ぶようにしましょう。
DIYで設置できるネットとその手順
市販のネットを使って自分で設置するのは意外と簡単です。
以下は、DIYでベランダに防虫ネットを取り付ける基本手順です。
必要な道具
次の物を準備しましょう。
- ハサミまたはカッター
- 強力両面テープまたはマジックテープ
- 防虫ネット
- 測定用メジャー
- 必要に応じて結束バンド
設置手順
- ベランダの設置場所の寸法を測定
- ネットを必要なサイズにカット
- 両面テープやマジックテープを取り付け部分に貼る
- ネットを貼り付け、四隅を補強(結束バンドで留めるのも◎)
- すき間がないか確認し、微調整
賃貸でも壁に穴を開けずに取り付けできる方法なので、誰でもチャレンジできます。
ネットの端が風でバタつかないように、しっかり固定するのがポイントです。
賃貸物件でもできる取り付け方法
賃貸住宅では「壁に穴を開けられない」「原状回復が必要」といった制約があるため、ネットの取り付けに工夫が必要です。
ですが、最近は工具不要で取り外しも簡単なアイテムが多く販売されており、賃貸でもしっかりとカメムシ対策が可能です。
おすすめの方法
- 両面テープ+マジックテープ方式:壁に両面テープでマジックテープを貼り、そこにネットを付けるだけ。取り外しも簡単で跡が残りにくい
- 突っ張り棒+ネット:ベランダの手すりや壁を使って突っ張り棒を設置し、そこにネットを吊るす方法。工具不要で人気
- クリップ+重し式:手すりなどにネットをクリップで固定し、裾に重しをつけて風でめくれないようにする
このような方法なら、退去時もきれいに取り外せて安心です。
特にマジックテープ方式は、洗濯や清掃のときにも取り外せるので便利です。
防虫ネット以外のカメムシ対策もあわせて行おう
防虫ネットを張っても、すき間ができるとそこからカメムシが入ってくる可能性があります。
防虫ネットと並行してできる対策をご紹介します。
ハッカ油や忌避剤の使い方
カメムシは特定のにおいを嫌う習性があり、その中でも「ハッカ油(ミントの香り)」は非常に効果的です。
自然由来で安全性も高いため、小さなお子さんやペットがいる家庭でも使いやすい対策法として人気があります。
【簡単な使い方】
スプレーボトルに以下を入れて混ぜるだけです。
- 水:100ml
- 無水エタノール:10ml
- ハッカ油:5滴程度
これをベランダの壁、網戸、手すり、室外機の周辺などに定期的にスプレーすることで、カメムシの接近を防ぐことができます。
市販の忌避剤にはハッカ油入りのものや、カメムシ専用の製品もあるので併用するのも良いでしょう。
注意点として、香りは時間とともに消えていくため、週に1~2回のペースで再スプレーが必要です。
また、風通しの良い場所では効果が早く薄れるので、定期的にチェックしましょう。
ベランダを清掃して寄せつけない工夫を
カメムシは汚れや湿気、落ち葉などが溜まっている場所を好む傾向があります。
そのため、ベランダを定期的に清掃し、清潔に保つことがカメムシ予防につながります。
【おすすめの清掃ポイント】
- 植物の落ち葉や枯れた花をすぐに処分
- 室外機の裏やベランダの角のホコリを掃除
- 鳥のフンや虫の死骸などをこまめに取り除く
- 水たまりや湿気のある場所を乾燥させる
また、排水口のまわりにもカメムシが潜みやすいため、週に一度はブラシなどでこすって清掃することをおすすめします。
特に秋の越冬シーズンには、見えないすき間に入り込んでいる可能性もあるため、念入りにチェックしましょう。
照明を見直すだけで効果あり?
カメムシは「光に集まる習性(走光性)」があるため、夜にベランダの照明をつけっぱなしにしていると、それに誘われて大量に寄ってくる原因になります。
したがって、夜間の照明の使い方を工夫するだけでも、カメムシ対策として非常に有効です。
【効果的な方法】
- LED電球に交換:紫外線をほとんど出さないLEDは虫が寄りつきにくい
- 電球の色を電球色(暖色系)に:虫は青白い光に強く引き寄せられます
- タイマーで自動消灯設定にする:つけっぱなしを防止
特に集合住宅の上層階では、照明を点けると遠くからでも虫が飛んできます。
照明の位置を変えたり、直接光が漏れにくいカバー付きにするなどの工夫も効果的です。
洗濯物につくカメムシ対策法
洗濯物にカメムシがくっついて、室内に持ち込まれてしまうケースは非常に多くあります。
特に白や明るい色の衣類は光を反射するため、虫が好む傾向にあります。
洗濯物に付くカメムシの対策方法
洗濯物にカメムシが付かないように、次の点に注意しましょう。
- 洗濯物の干し場をネットで囲う(防虫カーテンなど)
- 干す前にハッカスプレーで軽くスプレーしておく
- 取り込む際に裏返して丁寧に確認する
- 洗濯物に香りの強い柔軟剤を使用する(カメムシの嫌う香り成分が含まれているものもあり)
また、夕方以降は特に虫が活発になる時間帯なので、できれば日中の早い時間に干して、夕方前には取り込むようにしましょう。
室内干しやコインランドリーを活用するのも、秋のカメムシシーズンには有効な選択肢です。
季節の変わり目の注意点
春や秋の季節の変わり目は、カメムシの活動が特に活発になるタイミングです。
それに合わせて、ネットや防虫対策の見直しをしておくことが大切です。
季節ごとのチェックポイント
- 春(3〜4月):冬眠明けのカメムシが活動再開。暖かくなる前にネットの再設置
- 夏(6〜8月):植物の管理を強化。洗濯物に注意
- 秋(9〜11月):越冬対策を本格的に。隙間の再チェックと室内侵入防止
- 冬(12〜2月):ネットは収納してもOKだが、室内に潜んでいないか確認
季節に応じた対策をすることで、カメムシの被害を最小限に抑えることができます。
カメムシがいなくなる時期はいつ?
カメムシの活動が落ち着くのは、気温が下がる12月頃から2月中旬までです。
この時期になると外気温が10℃以下になるため、活動が止まりカメムシは越冬場所にじっとしています。
ただし、室内に入り込んでしまったカメムシは、暖房の効いた室内で活動を続けることもあります。
特に、日中に窓際に集まることがあるので、冬でも油断せずに注意深く観察することが必要です。
【ポイント】
- 外に姿が見えなくても、室内に潜んでいる可能性がある
- 春先には再び動き出すため、2月末には再びネットを用意しましょう
カメムシ対策でベランダでネットを使う方法まとめ
この記事では、カメムシ対策としてベランダでネットを使う方法についてご紹介しました。
ベランダにやってくるカメムシの対策は、物理的にネットで防ぐと同時に忌避剤などを併用するのがおすすめです。
特に秋の越冬シーズンには一気に侵入のリスクが高まるため、早め早めの対策が鍵になります。